毒親への過去の怒りの感情を出し、自己破壊的行為をやめる方法

毒親

毒親育ち(アダルトチルドレン)は子どもの頃から何も悪くなくても毒親に罪をなすりつけられ、何でも自分のせいにされ、怒られたり、責められたり、罰を与えられたりして生きてきました。

また親に口答えをしようものなら、さらに、怒られたり、責められたり、罰を与えられたりするので、親に怒りを直接ぶつけることなどできずに生きてきたので、毒親育ち(アダルトチルドレン)は親に直接ぶつけることのできなかった怒りを心の中で溜め続けたまま成長して大人になってしまったわけですが、これは大変危険なことなのです。

なぜ毒親への怒りを心の中で溜め続けたままの状態が危険なのでしょうか?

まずは、その理由について解説していきたいと思います。

毒親への怒りを心の中で溜め続けたままの状態が危険な3つの理由

毒親への怒りを心の中で溜め続けたままの状態が危険な理由1:自分か他人の心を壊してしまう。

毒親から理不尽な怒りを受けて育った毒親育ち(アダルトチルドレン)の親に直接ぶつけることのできなかった怒りは一体どこに向かうのでしょうか?

毒親育ち(アダルトチルドレン)が親に直接ぶつけることのできなかった怒りは自分に向かうか、他人に向かうかの2つに分かれます。

怒りが自分に向かえば、自分が何も悪くないことでも何でも自分のせいにして、いつも自分を責め続け、最終的には自分の心が壊れ、何かしらの精神的な問題(うつ病、不安障害、依存症など)を抱えることになってしまいます。

逆に他人に怒りが向かえば、親への怒りの代替行為として他人に怒りをぶつけてしまうこととなり、怒りをぶつけられた相手の心が壊れ、最終的には何かしらの精神的な問題(うつ病、不安障害、依存症など)を抱えることになってしまうのです。

毒親への怒りを心の中で溜め続けたままの状態が危険な理由2:怒りの感情を出さないでいると他人に利用されてしまう。

親に直接ぶつけることのできなかった怒りが自分に向かう人は、自分が何も悪くないことでも何でも自分のせいにして、いつも自分を責め続けてしまうので、何でも他人のせいにするようなずるい人に利用され、トラブルに巻き込まれ続ける人生を送ることになってしまいます。

毒親への怒りを心の中で溜め続けたままの状態が危険な理由3:親への怒りを子供に向け、毒親から受け継いだ負(マイナス)の連鎖をさせてしまう。

親に直接ぶつけることのできなかった怒りが他人に向かう人は、いつも他人とのケンカや揉め事が絶えず、人間関係のトラブルがいつも付きまとう人生を送ることになってしまいます。

また直接、怒りをぶつけられない場合、人は怒りを容易に向けられる自分よりも弱い相手に怒りをぶつけるので、親への怒りの代替行為の対象として子どもが標的(ターゲット)になってしまうことが多く、気付けば自分がされてきたことを自分の親と同じように、自分の子どもにしてしまっていたなんてことも少なくありません。

「子どもへの怒り=子どもの頃に自分はしてもらえなかったのに。」という怒り。(子どもを親に見立てて子どもの頃に解消されなかった思いをぶつけて怒っている。)ので、子ども時代の怒りを解消しない限りは毒親から受け継いだ負(マイナス)の連鎖を止めることはできないのです。

このように親に直接ぶつけることのできなかった怒りを心の中で溜め続けている状態は、大変危険なことなので、子ども時代の怒りの感情を全て吐き出し、本当に向けるべき相手(親)に向けなければ、このような危険な状態から脱することはできません。

そこで毒親への過去の怒りの感情を出す方法をご紹介したいと思います。

毒親への過去の怒りの感情を出す方法

①子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことを思い出して書き出す。

※子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことを思い出すのは、とてもつらい作業になりますので、もし過去の出来事を思い出して、気分が落ち込んでつらくなったり、不安感が増して落ち着かなくなったり、感情の高ぶりが抑えられなくなったりといったようなことが起こるようであれば、一時中断して休んだり、ペースを落としたりして、とにかく自分のペースで絶対に無理をしないようにして下さい。

②書き出した子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことに対して、その時に感じた素直な怒りの感情を親にぶつける気持ちで書き出し、それを何度も声に出して読んで自分の中にある怒りの感情を吐き出す。(親にぶつける気持ちで書き出す言葉は、どんなに汚い言葉を使っても構いません。また当時の親の写真がある場合は、写真に向かって子どもの頃に言えなかった怒りの感情をぶつけてもいいですし、怒りが強い場合は、枕やクッションを思いっきり叩いてもいいですし、大声を出して叫んだりしてもいいので、とにかく自分の気持ちに正直に、自分の中にある怒りの感情を気が済むまで外に出しましょう。)

※子ども時代の親への怒りの感情を全て出すと言っても、怒りを自分に向けている人にとっては難しいことかもしれません。

なぜなら自分が何も悪くないことでも何でも自分のせいにしてしまっている人は、酷い扱いを受けるのが当たり前の状態に慣れきってしまっているので、酷いことをされても怒れないことがほとんどで、いざ子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことを思い出して怒ろうとしても、怒りの感情が湧いてこないなんていうことも少なくありません。

そういう人は、まず子どもの権利条約を確認してみましょう。

「子どもの権利条約」によると、子どもの権利は次のように規定されています。

・生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
すべての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。

・子どもの最善の利益(子どもにとって最もよいこと)
子どもに関することが行われる時は、「その子どもにとって最もよいこと」を第一に考えます。

・子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。

・差別の禁止(差別のないこと)
すべての子どもは、子ども自身や親の人種、性別、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。

引用:https://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_rig.html

子どもにも大人と同じように基本的人権というものがあります。

それが侵害された場合には怒ってもいいのです。

怒りというのは誰かに、侮辱されたり、利用されたり、自分の権利や尊厳を不当に踏みにじられたりした時に、自分の危険を知らせる合図(シグナル)であり、自分の権利や尊厳を守るために発動される感情なので、怒りの感情が湧かない状態だと、いつまでも酷い扱いを受けるのが当然となり、そういう酷いことをしてくる人の餌食となってしまいます。

酷いことをしてくる人の餌食とならないためには酷いことをされた時に「やめて下さい。」と嫌なことは嫌だと自分の意思を伝えなければなりません。

毒親育ち(アダルトチルドレン)に言えるのは酷いことをされた時には怒ってもいいのです。

最初は難しいかもしれませんが、徐々に徐々にでいいので、怒りの感情を取り戻していきましょう。

逆に怒りを他人に向けている人は、他人に向けた怒りと同じ状況が過去の親との関係でなかったかを思い出し、親への怒りを他人に転嫁していることに気付き、親への怒りを他人に転嫁するのをやめていきましょう。

また過去のことを何かの拍子で思い出すこともあります。

その時には思い出すごとに毒親への過去の怒りの感情を外に出すようにしていきましょう。

③目を閉じて子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことの光景を思い浮かべ、その時の親に素直な怒りの感情をぶつける。(親に怯えず、親のことを気にせずに想像上の親に思いの丈をぶつけましょう。)

※親のことを思い出したり、話したりする時に怒りの感情が湧いたりするのであれば、それはまだ心が親にコントロールされ、支配されている状態である証拠なので、親のことを思い出したり、話したりする時に怒りの感情が湧いてこなくなるぐらいになるまで、自分のペースで自分の中から毒親への過去の怒りの感情を出しきるようにしていきましょう。

傍観者型の親への怒りの感情も全て出す。

傍観者型とは「両親が揃っている場合に問題のある片方の親の問題行動を止めようとしない、もう片方の親」のことです。

子ども時代の親への怒りの感情を出す時に忘れてはならないのは、問題のある片方の親の問題行動を止めようとしない、もう片方の親への怒りです。

傍観者型の親への怒りは見過ごされがちですが、実は気付いていないだけで自分の心の奥底には、黙って傍観しているだけで助けてくれなかった親への怒りの感情というものが存在しています。

ただ傍観者型の親は子どもと同じような扱いを受けていることが多く、子どもとしても傍観者型の親のことを同じ被害者のように感じているため、なかなか気付くことができませんが、確かに自分の中に傍観者型の親への怒りの感情というものは存在するのです。

ですので、毒親への過去の怒りの感情を出す方法で主(メイン)となる毒親への怒りを出した時と同じように、傍観者型の親への怒りも出していきましょう。

主(メイン)となる毒親への怒りを出した時に書き出した子どもの頃、親にされて、嫌だったこと、つらかったこと、苦しかったことの中で傍観者型の親が守ってくれなかったことを思い出して、その時に守ってくれなかった怒りを吐き出しましょう。

中には傍観者型の親のことを自分と同じ被害者だと思っていて、怒りが出せないという人もいるでしょうが、一人では生きていくことができない子どもと親とでは立場が違います。

傍観者型の親は、いざといなれば警察や専門機関に相談し、対応することだってできたはずですし、そもそも健全な親は主(メイン)となる毒親のような相手と結婚したり、付き合い続けたりすることはなく、共依存関係であると言えるので、子どものことを守らず、ただ傍観して見過ごしているというのは被害者ではなく、主(メイン)となる毒親に間接的に荷担している消極的協力者であると言えます。

ですから、ここできちんと、その事実を受け止め、傍観者型の親への過去の怒りの感情を出しきるようにしていきましょう。ていきましょう。

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